顎関節症とかみ合わせの悩みが解決する本 読了
顎関節症とかみ合わせの悩みが解決する本 読了
JR南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
顎関節症とかみ合わせの悩みが解決する本 木野孔司先生 著 読了しました。
TCH(Tooth Contacting Habit 歯牙接触癖)が、顎関節症(口が開かない、開きにくい、顎が痛い等)の原因となっていることもある、という本です。
食いしばりや寝ている時の歯ぎしりと違い、なかなか気が付きにくいTCHについて詳しく書かれていました。
患者さん向けの本ですが、歯科医師が読んでも十分楽しめます。
何度も書かれていたことに
「顎関節症は、かみ合わせから必ずしも来ているわけではない」
「かみ合わせが悪くてもケロっとしている人も多く、かみ合わせが良くても顎関節症その他かみ合わせの違和感を訴える人もいる」
「かみ合わせの不調和が、様々な身体の不調和を引き起こすという主張にはエビデンス(科学的な根拠)が無い」
「かみ合わせや顎関節症がある場合、削ったりかぶせものを変えたりする『後戻りの出来ない治療』は厳禁」
「TCHを改善することで、すべてがうまくいくわけではない。あくまでも『うまくいく可能性がある』ということ」
といった事があります。
「~さえすれば(~さえやめれば)オールOK!」という「よくある患者さん向けの医療本」の正反対の主張をしているわけです。
木野先生の誠実さが伝わってきます。
顎関節の不調等にお悩みの方は、一読をオススメします。