なるべく神経を残す為に
なるべく神経を残す為に
JR南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
なるべく神経を残す為に、の話です。
奥歯の詰め物と歯の境目が虫歯になった例です。
銀歯を外すと、深いところまで虫歯が進んでいました。
神経まで進んでいる可能性を考えて、ラバーダム(歯にかけるゴムシート。神経の治療や、詰め物をする時になるべく使うことで、バイキンが入る事を防ぎます)をかけます。
カリエスディテクター(虫歯の染め出し液)で、虫歯を赤く染めだして、削っていきます。
神経に近くなると、削りすぎてズボっと神経まで突き抜ける事を防ぐために、スプーンエキスカベーターという耳かき状の道具を用いて、少しずつ削ります。
神経ギリギリまで虫歯を取りました。ダイカルという、神経が中で壁を作ることを促す薬を塗り、グラスアイオノマーセメント(フッ化物がジワジワと滲みでて、歯を強くしてくれる)で仮封をします。
このまま2ヶ月経過観察を行い、その間に強い痛みがなければ再度形を整えて詰め物をします。
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なぜ、ここまで神経を残すことにこだわるのか?
神経を取ってしまうと、(文献によっても異なりますが)歯の寿命が半分くらいになってしまうと言われているからです。
なるべく削らないように、セルフケアやフッ化物洗口、フッ素塗布等で虫歯予防、進行抑制に努めているのですが、どーしても虫歯になってしまった時は、このようにしてなるべく神経を残すようにしています。