CR(歯につめるプラスチック)にもラバーダム
CR(歯につめるプラスチック)にもラバーダム
JR南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
CR(歯につめるプラスチック)にもラバーダム、の話です。
奥歯に詰めていた銀歯が取れたことで来院されました。30代女性です。
本来、噛む力が強くかかる(大体、その人の体重くらい)奥歯であれば、セラミックや銀歯のように「型取りをしてくっつける詰め物」の方が強度的に良いのですが、
・詰め物が取れた部分を見ても、虫歯がない。つまり、虫歯で取れたわけではない。おそらく、銀歯をくっつけていたセメントが経年劣化により取れたのでしょう。
・ただ、再度型を取って詰め物を作るためには、咬み合わせの歯とのクリアランス(スキマ)が狭すぎる。噛み合わせにより銀歯が削れたことも取れた原因のひとつかもしれません。深く歯を削らなければ、詰め物が作れない状態です。
・患者さん本人が「取れたままなのは気になるけど、歯を削るのはちょっと。。。」
という理由により、歯を削らずにCRで治療することにしました。
CRは吸水性、耐摩耗性の面でセラミックや銀歯よりも弱いのですが、歯を削らずに治療ができるというメリットがあります。
CRを詰める際、歯の表面処理等は唾液が入らないほうが良いので、ラバーダム下で行いました。
また、下の奥歯を治療する時にほっぺた、舌、唾液が邪魔で歯が見えづらいのですが、ラバーダムをかけることによりはっきり見えて、治療をする際のストレスが減ります。
決して理想的な治療ではありませんが、患者さんの希望を汲んで治療方法を選択することもあります。