デンタル(詳細なレントゲン写真)10枚法のススメ(2015-0929)
JR南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
ワコ歯科・矯正歯科クリニックでは、原則としてすべての患者さんのデンタル(詳細なレントゲン写真)をすべての歯で撮影し、隠れ虫歯、歯周病の進行度合いを正確に記録し、現時点での虫歯、歯周病の状態を把握し、進行抑制に役立てています。
画像は実際の患者さんのレントゲン写真です。
上がパントモ、下がデンタルです。
パントモ:お口の中全部を一度に撮影する。大まかな状況を把握できるが、隠れ虫歯や歯周病でどれだけ骨が溶けているかを正確に把握するのは難しい。
デンタル:4本程度を1枚のIP(イメージングプレート。デジタルレントゲン撮影装置)で撮影する。撮影範囲は狭いが、その分隠れ虫歯や歯周病でどれだけ骨が溶けているかを正確に把握できる。
お口の中全体をデンタル撮影するには、最低10枚必要なので、10枚法という名前がついている。
このような特徴があります。
ワコ歯科でこのような二種類のレントゲン写真を撮影するのは、隠れた虫歯、歯周病を把握するためですが、治療(削ったり、抜いたり)するためではありません。
あくまでも、現在の状態を把握し、唾液検査、染め出し、セルフケアや生活習慣の聞き取りを行い、患者さん自身に現在の虫歯、歯周病の状態、悪化するリスクを把握してもらい、可能な限り進行抑制を行い、なるべく削らない、抜かないために行っています。
昔は、虫歯でも歯周病でも「早期発見、早期治療」が正しいとされていたのですが、現在では、虫歯はフッ化物の使用によって、歯周病は適切なプラークコントロール(セルフケアとプロフェッショナルケアの両方)により、かならずしも削ったり、抜いたりしなくても進行抑制が可能であることがわかっているからです。