詰め物、かぶせものをセットする時に必ず患者さんにお話すること。(2015-1010)
JR南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
ワコ歯科・矯正歯科クリニックでは、詰め物、かぶせものをセットする時、以下の事を必ず患者さんにお話しています。
・詰め物、かぶせものをセットすることで形は元の歯の形に戻ったので、噛むことはできます。
・ただし、あくまでも形だけです。詰め物、かぶせものとご自身の歯の間には、顕微鏡レベルでは必ず段差、スキマがあります。
・写真の青い部分は、マージンといって詰め物、かぶせもののと歯の境目です。自費のセラミックと保険の金属では精度に差はありますが、ともかく段差、スキマは必ずあります。
・黄色の部分は、虫歯になりかけの部分です。ここはまだ穴が空いておらず、フッ化物やプラークコントロールによって進行抑制が可能と思われるので、まだ削りません。
・ただ、穴が空いたりしみたり、とにかく変化があったらすぐ見せてください。
・自費の精密な詰め物であっても、保険の金属であっても、自前の歯よりは再度虫歯になりやすいですし、段差にたまるプラークによって歯周病のリスクが上がることは同じです。
・つぎを当てたズボンや、古傷と同じようなものだと思ってください。
・不安を煽るだけではアレなので「どうすればいいか」ということを説明します。
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・フッ化物洗口、デンタルフロス、歯間ブラシ、音波歯ブラシによるセルフケア。フッ化物塗布、歯科医院でのお掃除というプロフェッショナルケアの両方を、それぞれの患者さんの虫歯リスクに応じて組み合わせ、ストレスなく継続できる範囲で実行して頂きます。
・患者さん個々の「虫歯リスク」によって虫歯になったのですから、そのリスクをセルフケアやプロフェッショナルケアによって下げる努力を継続しないと、必ず同じ理由で虫歯になります。
上記の事を、患者さんのリスクや性格や生活習慣によって、強調する部分を変えて説明します。
時間も手間もかかりますし、諸々のセルフケアやプロフェッショナルケアを行ったとしても、100%虫歯を防ぐことができるわけではありません。
それでも「やらないよりは、いい方向に『傾く』だろう」と思い、日々虫歯予防、再発防止のアレコレを患者さんに説明しています。