エナメル質 象牙質 補綴物のプロケアについて
衛生士の守です。こんにちは。
先日、「エナメル質 象牙質 補綴物のプロ」著者名 加藤 正治 を読んで感銘を受けたので内容を簡単にご紹介したいと思います。
◎メンテナンスとは?
歯石やステインがついていれば除去する必要がありますが、虫歯や歯周病の原因になるバイオフィルムを定期的に破壊することに一番の意味があります。
その時に、研磨剤や研磨用ブラシを使用するとメンテナンスの研磨剤は数十ナノミクロンの粒子のために歯面のみならずに全ての補綴物、CRに傷をつけてしまいます。
そうすると、虫歯菌は1ナノミクロンのためにプロケアによって出来たミクロの傷にバイオフィルムを作って住みついてしまいます。怖いですね。
※ナノミクロンとは、どのくらいのおおきさか?
「ミクロン」は古い呼び方でして、現在では「マイクロメートル(μm)」と呼びます。
μ「マイクロ」は100万分の1という意味で、100万分の1m=0.001mmです。
「ナノ」は10億分の1という意味です。
「ナノメートル(nm)」は、10億分の1m=100万分の1mm=0.001μmになります。
◎本当のメンテナンスとは?
ステイン(汚れ)をついたら落とすを繰り返すと歯面に傷つけるので、ナノケアによる歯面の改質(ステインのつきづらいツルツルの歯)をする。
◎ナノケアの方法は?
①歯面へのダメージを最小限に抑えた清掃を行う。
②有機溶解剤を塗布して、歯面から有機系汚染物質を除去する。
③リナメル(1ナノミクロンの細菌の10~100倍の小ささのミネラル粒子)を歯面に作用させる。
④カルシウムイオン(ポスカム等)、低濃度のフッ化物ジェルで再石灰化を促進する。
↑汚染物質を溶解する薬剤。当医院でも使用しています。
リナメルは、歯の結晶に入り込んで歯を再石灰化したり、強化するトリートメント効果があります。当医院でも使用しています。
◎リナメルとは?
歯を作っているリン、カルシウムを含んだナノレベルのミネラル粒子です。
リナメルを用いれば、虫歯になりかけの歯を修復したり歯ぐきが下がって根っこが露出しているところも歯質を向上させてくれます。
◎リナメルによる除菌効果
リナメルは、細菌よりも細かい粒子で細菌を吸着して除菌する作用があります。
その効果を利用して、
・メンテナンスをしていてもなかなか炎症が引かない患者さん
・ご自身でのハブラシが上手くできないくてリスクの高い口腔内の患者さん
リナメルを入れたドラックリテーナーを週1~利用することで、セルフケアの負担を軽減して効果を上げることができます。
以上が、著書の紹介です。
どれも、ワコ歯科で実施している内容なので、メンテナンスに是非お越しください。
ウサギのお嫁さんです。もう、ベッタリ離れません!