虫歯が進むのには、8年必要(2015-1020)
JR南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
虫歯が進行するには、8年必要。その間に、穴があくプロセスを止めるチャンスはいくらでもあります。いきなり削る前に、進行抑制を試みましょうという話。(2015-1020)
「スウェーデンの全ての歯科医師・歯科衛生士が学ぶトータルカリオロジー」と「株式会社、オーラルケア社のパンフ」によれば、
>う蝕は本来’まれな疾患’と言われています。その一番の理由は、バイオフィルムのコントロールで確実に予防できることですが、もう一つは進行するまでにかかる時間。
>8年もあれば穴があくプロセスを止めるチャンスはいくらでもあります。
>そう簡単にはう窩に進行することはないのです。
>スタートラインは歯が健康、もしくは健康と思われるうちから検診を受けるべき。
とあります。
ワコ歯科では、スウェーデンで行われている予防歯科の考え方に基づき
・虫歯を作らないこと。
・もし虫歯が出来てしまったら、なるべく削らず、まずは進行抑制を行う。
事を日々考えています。
かつて虫歯は「早期発見早期治療」と言われ、見つけ次第すぐ削るべし!とされていました。
ワコ歯科では、予防歯科の考え方に基づき
・虫歯が出来たということは、生活習慣、歯並び、唾液の質、量、口腔内の虫歯菌の質、量、セルフケア、プロフェッショナルケア、フッ化物応用諸々が原因だから、単純に削って詰めるだけでは必ず同じ理由でまた虫歯になる。
・進行抑制を試みるにせよ、削って詰めるにせよ、原因を調べて患者さんが実行可能な範囲で虫歯リスクを下げる必要がある。
・その手段として「唾液検査」「口腔内写真12枚法」「デンタル10枚法」「染め出し」「フロス、歯間ブラシ、音波歯ブラシによるセルフケア指導」「洗口、塗布によるフッ化物応用」「プロフェッショナルケア」「定期的なメンテナンス」がある。
上記の事柄を日々行っています。
☆
「虫歯予防のために定期的に歯医者さんでお掃除を!」
というのは、あまり重視していません。
理由は、仮に3ヶ月に一度歯医者さんでお掃除をするとしても、患者さん自身でセルフケアをする回数のほうが圧倒的に多いので、
「体臭防止に、三ヶ月に一度お風呂に入りましょう」
というような「ビミョーな違和感」を感じるからです。くさそう…
歯並びや歯周ポケットの深さによっては、セルフケアのみでプラークコントロールを完璧に行うのは難しいので、
「基本はセルフケアでプラークコントロールを行い、自分でどーしても難しい部分をプロに委託する。その時に、同時にチェックを受ける。また歯科医院であれば、法律上患者さんが扱えない濃ゆいフッ素を歯に塗ることもできる。歯科医院でのフッ化物塗布により、家庭でのフッ化物洗口を補う。」
というような考え方なら「アリ」だと思いますので、私はそーゆう説明を患者さんにして、リスクと患者さんの都合に応じて定期的なメンテナンスをオススメしています。