子宮頸がんワクチンのせいだと 苦しむ少女たちをどう救うのか 日本発「薬害騒動」の真相(後篇)を読んで(2015-1024)
JR南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
子宮頸がんワクチンのせいだと 苦しむ少女たちをどう救うのか 日本発「薬害騒動」の真相(後篇)を読んで(2015-1024)
まず最初に(炎上防止)、子宮頸がんワクチンの副作用とされている激烈な反応(猛烈な痙攣とか、アレコレ)は「思春期の女の子にありがちの心身症」がかなりの割合で含まれており、子宮頸がんワクチンの副作用ではないのではないか?というこの記事の主張に、全面的に同意しているわけではありません。
苦しんでいる方がいらっしゃるのは事実ですし、なんとか対処法が見つかることを祈っています。
ただ「苦しんでいる方がいる」のと「その原因がなんであるか」ということは、切り分けて考えるべきです。
「本当にワクチンの副作用か?色々な角度から検証が必要なのではないか?」という問いかけを「苦しんでいる人を嘘つき呼ばわりするのか!」というのは、原因の究明自体を妨害します。
現に、このレポートを読んで激怒した議員さんが「レポート作成者の本名と勤務先を教えろ!」と、あちこちに圧力(!)をかけているようです。恐ろしい…
科学的に考えて(精神的なものから来ている、という事も考慮に入れた上で)原因を調査すべしと書いただけで、職場に圧力をかけられるのでは、沈黙するしかなくなります。
私が歯科医師でありながら、畑違いの分野の事に言及するのは
・予防歯科と名乗り、フッ化物という「リスクがゼロではないが、安全性がある程度確立されて広く使われている」予防措置を行っているので、同じ「リスクをある程度知りながら、メリットのほうが大きいので使っている」ワクチンを使っている現場の医師が、ワクチン絶対危険!という風潮に対して「精神的なものも結構あると思うよ。」という、勇気ある発言をしたことに感銘を受けたから。
ということが理由です。
ワクチン業界からお金ももらっていませんし、このレポートの筆者の方とも個人的な繋がりは全くありません。
☆
子宮頸がんワクチンの副作用が「ある」か「ない」かで言えば、多分「ある」でしょう。
ただ、その出現頻度と「ニュースに出るような、激しい痙攣を起こすような激烈なもの」が、本当に(精神的なものでなく)ワクチンの副作用であるかを検証する必要はあるでしょう。
賛成派の方も、反対派の方も一読を。
>あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか日本発「薬害騒動」の真相(前篇)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5510
>子宮頸がんワクチン薬害説にサイエンスはあるか日本発「薬害騒動」の真相(中篇)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5525
>子宮頸がんワクチンのせいだと 苦しむ少女たちをどう救うのか 日本発「薬害騒動」の真相(後篇)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5530