富士山 吉田ルートレポート 登山(2015-0728-0729)
富士山 吉田ルートレポート 登山(2015-0728-0729)
日本に生まれたからには、一生に一度は行っとくか!と、富士山に登ってきました。
ヤマノススメ(オタク向けマンガ+アニメ)に影響されたわけでは…ほんのちょっとだけ…
山頂ではあいにくガスに巻かれた上、下山ではヘロヘロでしたが、日本一の山に登ったというのは実にいい気分でした。
この1週間後には須走ルートで再度登りました。
富士山に登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿といいますが、馬鹿です…ハイ…
富士山で山は打ち止めにしようかと(最初は)考えていたのですが、結局山にはまってしまい、現在は雪山までやっております。
0728。3300mの富士山ホテルまで。
0729。富士山ホテル~山頂~お鉢回り~剣が峰~下山。
>0728 1日目
新宿からの高速バスで吉田ルート五合目へ。
五合目に着きました。
弾丸登山(夕方から徹夜で登山、ご来光をみて不眠不休で下山という方法。)を諫める看板。
ヤマノススメ(漫画版)では、これであおいちゃんが敗退してました。(アニメ版では山小屋泊まりに変更されていましたが)
山頂は雲に隠れています。うーん、本当に登れるのか不安…
この時点(2015-0728)での私の登山経験は高尾山と大山、塔ノ岳しかなく、2000mより上に登ったことがなかったんですね。
レストハウスで富士山カレーを食べます。富士山ガイドの多くに「五合目で1時間ほど休憩し、高度に体を慣らしてから歩き始めるべし」とあったので。
スタートです。心なしか表情が硬いです。
この為にわざわざクリニックを一日休診にしています。
敗退したらかなりかっこ悪いのです…もちろん、自力で下山する為には余力を残して撤退しなければならないのですが…緊張します…
つづら折りの登山道に入ります。1年で30万人が登るといわれる富士山。
この付近は登山道が広いので渋滞こそないですが、こんなに登る人がいるのに驚きました。
登ってきた登山道が雲に隠れていきます。
荷揚げ+救護用ブルドーザー。いよいよダメとなればこれに乗って下山できますが
・疲れただけでは乗せませんよ。病気でないとダメよ。
・乗る前に、乗車賃5万円(うろ覚え)の支払い誓約書にサインしてね。
と注意書きを見ました。よほど敗退者が多いのでしょう。
実際、乗って下山している人を見ました。払ったのかなあ…やっぱり…
落石防止のフェンス。
ガスが切れてこれまで登ってきた登山道と下界が見えます。素晴らしい景色です。
7~8合目近辺は山小屋だらけです。このあたりからへばりきって道端に座り込んでいる人、ゲロを吐いている人、泣きながら登る子供というアレコレを目にするようになってきます。
気の毒ですが、登山は自己責任が原則です。私自身も薄い空気のせいか、運動不足のおっさんだからなのか、バテバテです。
こんな疲労感は、中学の陸上部で1000mのインターバル走を毎日7本くらいやっていた時以来です。
座ると立てなくなるのではという不安から、半歩づつゆっくりゆっくり登っていきます。
止まらなければ、いつかは今日の宿泊地、富士山ホテルに着くはずです。
山小屋の前のベンチで休憩。雲と同じ高さにいます。
雲よりも高く登り続けます。
救護所。一般の富士登山シーズンは7月~9月ですが、毎年2~3人はお亡くなりになるとのこと。(冬富士は別カウントのようです)
登山口付近までよく見えます。
確かこの写真を撮ったのは3200mくらいでしたが、皆カタツムリのような速度で登っています。
ジュース1本500円!カップ麺は400円!
荷揚げの手間を考えると、まあこんなもんなんでしょう。
今日の宿泊地、富士山ホテル(3300m)に到着!死にそうな顔をしています…
1030に登り始めて、1500くらいに到着しました。
後で調べたら、あおい達もここに泊まってるんですね(アニメ版)。
気温は10度。下界は30度近かったと記憶しています。
初の山小屋泊ですが、狭かった…寝る場所の幅が約50センチしかなく、隣の人と肩が触れ合いながら眠るしかありませんでした。
まあ、富士山はどの山小屋でもこんなもんらしいですが…
☆
0729(2日目)
夜中の0230。ヘッドランプを装備し、ご来光を見るために山頂に出発します。
アメの袋が気圧の差でパンパンに膨らんでいます。
夜間登山なぞ初めてだったのですが、ヘッドランプを装備した登山者の列が山頂まで続き、要所には案内のスタッフ(?)がいて、迷う心配はありませんでした。
0330くらい。山頂に着きました!
ご来光は雲に隠れて見えず。真冬並みの寒さの中、ガタガタ震えながら1時間程待ったのですが…残念。
闇の中、うごめくヘッデン(ヘッドランプ)。
あまりの寒さに山小屋でインスタントラーメンを。あったかい!美味い!
世には添加物とかを親の仇のごとく嫌うフードファディストと呼ばれる方々がいますが、うまいもんはうまいのです。
ラーメンを食べ終わった時点で0600。下山には十分時間があるので、せっかくなのでお鉢回り(約2時間)までやることにしました。
途中で剣が峰(3776m 富士山最高地点)にも立ち寄れます。
とある方がヒマラヤのマナスル(8163m)の頂上手前のコブを「認定ピーク」として「荒天時にはここが山頂と認定される」と主張したように、一般的には、4つ(吉田、須走、御殿場、富士宮)のルートのゴールまで到着すれば「富士山に登った」と主張して差し支えないようなのですが、せっかくなので。
※詳しくは「マナスル 認定ピークで検索を。
ガスで100m先も見えません。滑落しないよう、慎重に進みます。
富士宮ルートのゴールでもある浅間大社です。
富士測候所に着きました。ここが剣が峰です。
日本最高地点の標識です。やった!
富士山に登ったからと言って、それほどの勲章になるでもなし。
お金が貰えるわけでもなし。
それでも、自分の足で日本最高の山に登り、山頂を踏むという事にはなにがしかの意味があります。
その意味は、登った人それぞれが感じるものなのでしょう。
うまく言葉で言い表すことはできませんが…
とにかく、私にとっては実に満足な富士登山でした。
ガスの中下山します。家に帰るまでが登山!
途中で道端にぐったりと横たわる人を多く目にしましたが、登山時と同じく、私自身もヘロヘロなのでどうすることも…
いちいち「大丈夫ですか?」と声をかけるとキリがないレベルで大勢いました。
スタート地点に帰ってきました。顔にも疲労が色濃く出ています。目も出発時よりかなりタレ目になっているような気が…
ともかく、1泊2日の富士登山。ちょっと疲れましたが、実に楽しかったです。
富士山に登って満足し、登山は打ち止めにするつもりだったのですが、翌週にもう一度登り、さらに日本アルプスやら冬山やらやって今に至ります。