雪の赤岳レポート 登山(2016-0110-0112)
雪の赤岳レポート 登山(2016-0110-0112)
連休を利用して、雪山中級編と言われる赤岳に行ってきました。
例年より雪は少なく、寒さもそれほどではなかったようですが、ともかく赤岳を自力で登れたことは嬉しかったですし、多少は雪山に対する経験が積めたと思います。
>2016-0110(日)
美濃戸口(1030)~赤岳鉱泉(1345)
>2016-0111(月)
赤岳鉱泉(0545)~行者小屋(0615)~地蔵の頭(0745)~赤岳展望荘(0750~0835)~赤岳山頂(0915)~赤岳鉱泉(1110~1150)~美濃戸口(1410)
まったく雪のない美濃戸口。
赤岳山荘まで車道を歩きます。川には所々氷が張っています。
赤岳山荘前を通過。氷のオブジェ?に放水していました。これだけで凍ってしまうんですね。
阿弥陀岳?
標高を上げるにつれ、車道に雪と氷が目立ってきます。アイゼンをつけるほどではありません。
堰堤広場でアイゼン装着。雪と氷と岩を踏みしめながら登ります。
アイスバーン。
赤岳鉱泉到着!冬季名物のアイスキャンディーがお出迎え。クライマー達がアイスクライミングの練習に励んでいます。
マイナス3度。
雪を積んでイグルー泊を目論んでいたのですが、雪が少ない+サラサラでブロックも作れないので、小屋泊に切り替えます。
テーブルを転用したベッド?
やたら広い赤岳鉱泉。この日の夕食はステーキでした。が…
小屋泊の出費が痛かったのと、せっかく担ぎ上げた自炊道具を使いたかったので、外でラーメンを作ります。
食事の間に、下から担いできた紅茶がカップの中で凍っていました。冷凍庫の中にいるようなもんです。
12日朝。4時半起床。自炊室でアルファ米+スープの朝ごはん。
ヘッデンを装備、出発。まずは行者小屋を目指します。
積雪も少なく、踏み跡もしっかりついていました。
行者小屋に到着。赤岳と阿弥陀岳が雲に隠れています。
地蔵尾根を登っていきます。ハシゴや階段もありますが、ラッセルの必要もなく、スムーズに高度を上げていきます。
森林限界を超え、稜線に出るあたりから風が強くなってきました。
地蔵尾根からの景色。朝日に照らされる雲海。素晴らしい眺めです。
雪と氷に埋もれた赤岳展望山荘到着。最高気温が-10度とあります。
雪と風に吹かれて萎えかけた気力も、暖かい山荘内でコーヒーを飲むと蘇ってきました。
雲の切れ間から下界が見えます。あそこから登ってきたのだから、ここまで来て帰るのは惜しい。もう少しで山頂だと自分に活を入れます。
ホッカイロをオーバーグローブの中に仕込むと、手先のしびれもなくなりました。
雪と氷の岩場を進みます。夏場であればなんてことのない岩場ですが、寒さ、風、モコモコの防寒着が集中を乱します。
アイゼンをつけた足を踏みしめ、ピッケルを雪に突き立て、一歩一歩慎重に登っていきます。
岩を見ると、赤岳の名前の由来でしょうか。赤い色をしています。
ゆっくりでも、動き続けてさえいれば寒さはそれほど気になりません。
山頂が見えてきました。
山頂に社がありました。ここまで登ってこれたことに感謝し、手を合わせます。
赤岳山頂に立ちました!写真用に顔を見せていますが、数秒で頬が痛くなってきます。
撮影後にすぐバラクラバ+マフラーで顔を覆います。
展望は全くなし。
手元の温度計で-8度程度。
赤岳頂上山荘前の標識。凍り付いています。
赤岳頂上山荘前で休憩していた登山客に撮影して頂きました。冬用はだいたいこんな格好です。
手袋はスマートホン対応の毛糸のものの上に、ミトン型のオーバーグローブをつけています。
オーバーグローブは風で飛ばされないように手首にゴムヒモで固定し、かつ予備もバッグに入れてあります。
凍傷で指を失うことはなるべく避けたいので…
慎重に下山します。事故の8割は下山時に起こると言います。
疲労の蓄積、集中力の低下もありますし、登るよりも降りるほうが技術的に難しいということもあります。
渋滞が発生していましたが、ゆっくり待ちます。
行者小屋まで降りてきました。安全地帯まで降りたことで笑みがこぼれます。
緊張からの解放された安堵。それを得たくて、冬山に来ているのかもしれません。
山頂のガスが晴れていますが、さすがに今から登りなおす気は起きません。
横岳の西壁。アイスクライミングの人達が登っている、らしいですが、見えません。
赤岳鉱泉まで降りてきたら、西壁がガスに包まれていました。アイスクライミングの人達は大丈夫なのでしょうか?
帰りのバスから、八ヶ岳の雄大な姿が見えます。冬のうちにまた来たいですね。