つめものと歯の境目を染め出してみると?(2016-0118)
つめものと歯の境目を染め出してみると?(2016-0118)
染め出しをすると、いろんなものが見えてきます。
一見普通の歯に見えますが、染め出しをしてみると、歯とプラスチックの詰め物の境目に、段差があることがわかります。
ワコ歯科・矯正歯科クリニックでは、すべての患者さんに必ず染め出しを受けて頂いています。染め出しをすることで、歯と詰め物の境目をはっきりと見ることができる(ことがある)からです。
ただし、つめものと歯の境目が染め出しで見えた(=段差がある)からといって、必ずしも詰め物をやり直すわけではありません。多少の段差があっても、フッ化物(フッ素)うがいやフッ化物塗布、プラークコントロールがなされていれば、大きな問題にならないことが多いからです。
染め出しをして段差を確認するのは「治療の口実を見つける」為ではなく「お口の中の状況を認識してもらう」ためです。
何かやるとしても、まずは段差のある部分を磨いて(なるべく)平らにするくらいです。
理想を求めるのであれば、わずかな段差であっても容赦なくやり直すべき…なのでしょうが、そこまでの精度や耐久性を求めるのは酷ですし、仮にやり直したとしても、段差をゼロにすることは同じ材料であれば難しいのです。
段差があるから詰め物、かぶせものをやりなおす!より、
1.段差があることを患者さんに自覚して頂き、段差が原因で二次カリエス、プラークコントロール不良による歯周病の進行が起きないようにフッ化物(フッ素)うがい、フロス、歯間ブラシ、音波歯ブラシ等によりセルフケアを実行して頂く。
2.リスクに応じて歯科医院で定期的にフッ化物塗布、プロフェッショナルケア、口腔内写真撮影による記録を行う。
3.問題が起きなければそれでよし。問題が起これば、その時に対応する。
方が、私は好きです。