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雪の女峰山。ラッセル祭りで山頂まで残り100m、無念の敗退。登山(2016-0210-0211)
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雪の女峰山。ラッセル祭りで山頂まで残り100m、無念の敗退。登山(2016-0210-0211)

雪の女峰山。ラッセル祭りで山頂まで残り100m、無念の敗退。登山(2016-0210-0211)

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2日間ラッセル祭り。

12日の12時を撤退のリミットと決め、山頂まであと100mというところまで来たのですが、時間切れ。無念の敗退となりました。

残念ですが、こーゆうこともあります。いつかリベンジを!

>2016-0210(水)

行者堂(0930)~殺生禁断碑(1040)~テント泊(白樺金剛と黒岩の中間あたり)(1400)

>2016-0211(木)

出発(0600)~八風(0730)~遥拝石(0800)~唐沢避難小屋(1120)~山頂まで残り100mの所で撤退決定(1220)

 

>2016-0210(水)

3日前に雲竜渓谷に行き、連続での日光詣。

去年の12月から宝永山を皮切りに日光白根山、蝶ヶ岳、赤岳、谷川岳と冬山を始めたのですが、本格的なラッセルをやったことがなかったので、登山者が少なくラッセルが楽しめる(苦しめられる?)女峰山に挑んでみました。

結果は敗退となったわけですが、ラッセルは思う存分楽しめました。

道に迷っていたところを助けて頂いたオレンジのジャケットの単独男性の方、助かりました。あなたがいなければ、あそこで撤退していたと思います。

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行者堂から入山します。

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いつものごとく、冬山フル装備。

取り付きを間違えて、30分程時間ロス…

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ようやく取り付きを発見。よく踏まれた道を登っていきます。

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殺生禁断碑。

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手元の温度計で約5℃。歩いていると暑いくらいです。

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ラッセルという程ではないですが、所々アイゼンでは潜るようになってきたので、スノーシューに履き替えます。

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笹の斜面をスノーシューで登っていきます。

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踏み跡の幅が狭く、スノーシューではかえって歩きにくいので、またアイゼンに履き替えます。めんどい…

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アイゼンに履き替えた途端にトレースが埋もれています。ムキー!

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またスノーシューに履き替えるのが面倒で、アイゼンのままで登ります。

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結局、再度スノーシューに履き替えます。

スノーシューに履き替える際、オーバーグローブを風で飛ばされて、なんとか回収できたもののまたタイムロス…

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振り返ると、日光市街が見えます。

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白樺金剛近辺。赤テープとうっすら残っているトレースがあるので迷うことはありませんが、スノーシューでも結構潜ります。

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1400、白樺金剛と黒岩の中間地点で本日の行動を打ち切ります。

稜線の平地にテントを張ったので、風が結構強いです。

立木にロープを結びつけ、テントの裾にも雪をかぶせます。

安定はしましたが、雪でテント内の居住スペースが圧迫されます。

スコップを持ってくれば、ブロック上に切り出した雪を積み上げることが出来たのですが、手だけではこの辺が限度でした。

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フリーズドライのご飯とスープで夕食。

温かいものを食べると、体温が上がってくるのを実感します。

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テントの天井についているループに細引きを通し、物を引っ掛ける事が出来るようにしています。

夕食後就寝…したものの、寒い!眠れるか!

足先にホッカイロを張り、コンプレッションバッグやごみ袋まで足先にかぶせてもなお寒い!

「暖かい食物を食べてから寝れば投資することはない(加藤文太郎)」

というわけで、一食分余分に持っていた食料を夜食にします。

どのような生理的機序かはよくわかりませんが、ともかくお腹に暖かいものを納めると、実際に体も温まってきます。

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>2016-0212(木)

翌朝0430起床。朝食後、昨晩と今朝に消費した分の水作り。

山頂アタックは猛ラッセルが予想されるので、雪を溶かして水を作ります。

「水分は取りすぎるという事はない(神々の山麓)」

と聞いていたので、行動時に飲む水として2.5リットル作りました。

多すぎるかな、と思ったのですが、これで正解でした。

前回の谷川岳で、それほどの運動量でもなかったにも関わらず、下山時に異常にバテた事を「水分補給の不足」と推測しました。

今回、ノドがそれほど乾いてなくてもこまめに飲むようにした結果、概ね体力は持ってくれました。

周囲に雪はあるのですが、雪をそのまま食べると口の中で溶かす労力?の為に、かえって喉が渇くので、山の常識としてやってはならぬことになっています。

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05:30くらい。夜明けです。なんと美しい。

刻一刻と色を変えていきます。

泊りがけの山行時、私が最も楽しみにしているものです。

昔の人は、こーゆう「なんとなく人知を超えたもの」を、カミサマとして崇めたのでしょう。

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テントと寝袋は、山頂アタックに不要なので幕営地に置いていきます。

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手元の温度計ではマイナス5度。実際にはもう少し低かったと思います。

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マイナス5℃を切ると、GPS+地図+カメラとして使っているiPhoneが6Sが動かなくなります。

ホッカイロを外付けバッテリーに張り付け、ズボンのポケットに入れておき、使うときだけ取り出すようにします。

山中で地図+GPSが見れない(=自分の現在位置が確認できない)ことは、遭難を意味しますので。

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山頂アタックに向けて出発です。

タイムリミットを1200として、時間になったらどこにいようと撤退することに決めておきます。

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人間のトレースに交じって、鹿?の足跡とフンがあります。こんな冬山では、木の芽か木の皮くらいしか食べるものがないだろうに。

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木が途切れた稜線にて。雲一つない快晴です。

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鹿のラッセル?跡を歩きます。鹿ラッセル泥棒とでもいうのでしょうか。

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急坂を、足をハの字にして登ります。

足を平行にすると、ズルズルと滑り落ちます。

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男体山が見えてきました。

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リブパックに入れていたプラティパスの中の水がシャーベット状になっていました。

注ぎ口が凍って水が出せないので、口に含んで溶かします。

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ガレ場になったので、アイゼンに履き替えます。

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八風の看板。展望は最高です。

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雪のついた岩場をトラバースしていきます。

ペンキ跡を確認しつつ進みます。

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遥拝石に到着。

写真左のピークが赤薙山かな?稜線直下に赤い縞模様が見えます。

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遥拝石からの急坂を、スノーシューでラッセルしつつ登ります。

登り終えたところに「苦しけり されど登りたし」の看板。

スノーシューを履いていても、時折腰まで埋まる積雪量。言葉通りです。

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踏み跡とストックをついた跡が、雪の上に出っ張っています。

固くなった雪が吹き飛ばされずに残ったのでしょう。

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また斜面のトラバース。踏み跡、ペンキ跡、ケルンがあるので迷うことはありません。

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と思ったら、地図上で竜巻山を少し過ぎたあたり、トレースが全く見えなくなってしまいました。

赤テープもみあたりません。

どうしよう…

ここで撤退もやむなしか…そう考えていたら、後ろからオレンジジャケットの単独男性が私のラッセル跡を辿ってくるのが見えました。

迷ったことを話して道を尋ねたところ、一発でルートを探し当てました。

女峰山には夏冬ともに何度も来ているとのこと。ありがたや…

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オレンジさんと交代しながらラッセルし、唐沢避難小屋までたどり着きました。

この時点で11:20。

地図上では山頂まで残り500m。コースタイムは40分。(夏の場合)

うーん、行けるところまで行ってみよう!

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急坂をラッセルで直登していきます。

腰まで潜るような個所が多く、一向に進みません。

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気が付くと1220。山頂まで残り100mで、無念の敗退。見えてるんですけどね。

ラッセルを強いられる林の中ではなく、雪の少ないガレ場を直登していれば…

そもそも最初の取り付きで迷わなければ…

朝2時間早く出発していれば…

ラッセルで時間を取られなければ…

仕方ない。これが雪山です。

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山頂には立てませんでしたが、雄大な展望を少しの間楽しみます。

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山頂を振り返ります。いつかリベンジを!

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オレンジさんも山頂を諦めて帰るとのこと。

登山靴に軽アイゼンという装備なのに、スノーシューの私よりもラッセルが早い!

ラッセルには何かコツ的なものがあるのでしょうか?

聞いてみたところ「うーん、頑張るしかないね」とのこと。うーん。

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日光市街が見えます。

ここで「2日間(1日目5時間、2日目6時間)かけて登ってきた道を、半日(日の入りは1630くらいなので、撤退開始してから4時間)で降りなければならない」という事に(ようやく)気が付きました。

しまった!日帰りのペースで考えていた!

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表層雪崩の跡。見ていて気持ちのいいものではありません。

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スノーシューとアイゼンを履き替えつつ下山します。

日差しが傾き、焦ってきます。

ヘッデンも地図もあるので、日が暮れても下山は可能ですが、暗い中を歩くのは好ましくありません。

転んで怪我をしないように、焦らず進みます。

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宿営地に置いたテントと寝袋を回収します。

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なんとか日暮れ前の1700に下山できました。

雪山は時間に余裕を持って行動しないといけないことを痛感しました。

山頂は踏めなかったものの、2日間にわたってラッセルを堪能しました。

景色も最高でした。

この2日間で、出会った人はオレンジさん一人だけ。マイナーな山だとこーゆうことは珍しくないそうです。

次はどこの雪山に行こうかな。

 

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