日本におけるフッ化物製剤 フッ化物応用の過去・現在・未来
平間駅から徒歩1分、ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
日本におけるフッ化物製剤 フッ化物応用の過去・現在・未来 (NPO法人 日本むし歯予防フッ素推進会議 著) 読了。
むし歯予防にはフッ化物(≒フッ素)の使用が不可欠、という本です。
多くの歯医者さんで行っているフッ化物塗布も効果はあるが、公衆衛生(国や地域という大きな範囲の『集団の健康』を向上させようという考え)の面から見ると、水道水へのフッ化物添加や、次善の策としてのフッ化物洗口(うがい)を日本でも広めるべきであるという内容でした。
フッ素を塗ることでむし歯予防になることはわかっているのだから、歯科医院で濃いフッ素をたまに塗るよりも、薄くてもいいので毎日歯に作用させることができるフロリデーション(水道水へのフッ化物添加)や、フッ化物洗口の方が費用対効果が高いですよ、と繰り返し主張しています。
現に、世界61カ国、3億6500万人がフロリデーションの恩恵を受け、むし歯を凄く減らしているとのこと。
そんなに良い物なら、日本でもやればいいのにと思ったが、フッ素の毒性に対する感情的な反対論やらアレコレが多く、次善の策としてのフッ化物洗口すら導入には各地で抵抗があったそうだ。用法と量を間違えなければ、問題無いのに。。。ということでした。
私自身も、ワコ歯科において虫歯のリスクの高い人にはまずフッ素うがいを毎日してくださいとお話しています。虫歯は歯と歯の間、歯の溝という「歯ブラシの毛先が届かない部分」にプラーク(細菌)が溜まることによって発生するものなので、歯ブラシをいくら頑張っても限界があるからです。
フッ素うがいは様々な製品がありますが、当院ではGCの「フッ化ナトリウム洗口液」をオススメしています。粉末のフッ化物を水に溶かして使うタイプよりも簡単ですし、最初から薄まっている分、間違いが起こりにくいからです。
海外ではフッ素うがい液がドラッグストアで買えるらしいのですが、日本では法律の関係で歯科医院で処方を受けるしか入手方法がありません。
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