歯周病は「治る」のか?ワコ歯科の見解 川崎・平間のワコ歯科・矯正歯科 予防歯科通信 041号2016/01/22
歯周病は「治る」のか?ワコ歯科の見解 川崎・平間のワコ歯科・矯正歯科 予防歯科通信 041号2016/01/22
歯周病は、プラーク(細菌)が最も大きな原因ですが、お口の中の細菌を全滅させることが不可能な以上、
「治る」ことは無い、と考えています。
可能なことは「悪くならないようにコントロールする」くらいです。
歯周病はred complexと呼ばれる3種類の細菌が大きな役割を果たしていると考えられています。
お口の中には、500種類以上の細菌が存在します。
細菌を全滅させることは不可能です。
歯周病のコントロールは、フロス、歯間ブラシ、音波歯ブラシにより、歯肉縁下プラークを可能な範囲で毎日除去することが必要です。
歯ブラシ(だけ)では激ムズ!
ワコ歯科・矯正歯科クリニックでは、歯周病は「治りません。糖尿病や肥満が、一度良くなっても油断したら再発することと同じです。」とお話ししています。
(正確には違いますが、わかりやすい表現ということで…)
現在、歯周病はお口の中のいくつかのプラーク(細菌)が悪さをしていることが原因と言われていますが、人間が生きている以上、お口の中のプラークを完全になくすことは不可能です。
(口が外に向かって開いていることと、食べかす、唾液やその他体液はプラークにとって栄養満点だからです)
可能なことは
セルフケア:歯肉炎上、歯肉縁下(2ミリ程度の深さ)のプラークをフロス、歯間ブラシ、音波歯ブラシで可能な限り毎日除去し、プラークをなるべく貯めないようにする。
プロフェッショナルケア:患者さん自身でどーしても届かない部分や、歯肉縁下(2ミリ以上の深さ)のプラークをパウダーや専門の道具で除去する。
上記のセルフケアとプロフェッショナルケアを、その患者さんの歯周病の状態やリスクに応じて継続し、グラグラとか歯が抜けるとか、血が出るとか、匂うとかの「困った状態」にまで至らないようにするくらいが、実現可能な範囲ではないか、と思います。
それらを継続しても、どーしてもよくならない場合に、深い部分の歯石を取る、あるいは手術という踏み込んだ処置を行う場合もあります。
そのような処置を行っても、セルフケアがよくないとまた悪くなるので、セルフケアが良好なことが処置の前提です。