正論であっても、できないのには理由があるんです…。正論で相手を追い詰めてはいけません… 川崎・平間のワコ歯科・矯正歯科 予防歯科通信 117号2016/04/21
正論であっても、できないのには理由があるんです…。正論で相手を追い詰めてはいけません… 川崎・平間のワコ歯科・矯正歯科 予防歯科通信 117号2016/04/21
指導する衛生士さんは、間違ったことは言ってないのですが、
患者さんは指導を受け入れられる状態ではなかった模様…
※パワーアップ!デンタルコミュニケーションより抜粋
プラークコントロールが悪い→指導!…ではなく、まず
「何か、できない理由があるんでしょうか?」
と聞いてあげた方が親切では?
そうすれば、別な方向からの提案ができます。
ワコ歯科・矯正歯科クリニックでは、セルフケア指導は行いますし、定期的に再評価(できているかどうかの確認)をおこないますが、正論で患者さんを追い詰めるような指導(~しなきゃダメ!死ぬ!)はなるべくしないようにしています。
理由は
・正論で患者さんを追い詰めると、大抵は二度と来なくなってしまう。(患者さんの為にも、歯科医院の経営的にも大ダメージ!)
・まず「できない理由」を聞いてあげた方が「自分の話を聞いてもらえた。なんて優しい先生!ステキ!」と、好感度が上がり、指導を受け入れてもらいやすくなる。
・不器用な人に歯ブラシだけでプラークコントロールを指導しても、うまくいかないことが多い。フロス、歯間ブラシ、ソニッケア(音波歯ブラシ)等、下手でもいいから使うことである程度の結果が出る便利な道具を使ってもらう方が、手っ取り早く結果がでる。
といった事柄です。
大事な事は
「患者さんにとって良い結果(虫歯・歯周病の進行抑制、予防)が出る事」
なのであって
「歯磨き道(そんな道があるのか?)を究める事」ではないと思います。
フロス、歯間ブラシ、ソニッケア(音波歯ブラシ)も、あくまでも「手段」であって、他に良い方法があれば、それでも良い訳です。
マンガの患者さんのように、平日に忙しい事がセルフケアが十分にできない原因であれば、仕事が休みの日に、毎週歯科医院でプロフェッショナルケアを受ける、という提案でも良い訳です。
(あまり現実的とは言えませんが、例えばという事で…)
歯科医院に定期検診に来るような患者さんであれば「何をするべきか」という「正しい(とされる)方法」は大体知ってるわけです。
その上で出来ていないというのは「出来ない理由」がある筈なので、あまり正論で追い詰めない方がいいのでは…