「奇跡の治療法」はなぜ流行らないのか?ワコ歯科の見解 川崎・平間のワコ歯科・矯正歯科 予防歯科通信 156号2016/05/24
「奇跡の治療法」はなぜ流行らないのか?ワコ歯科の見解 川崎・平間のワコ歯科・矯正歯科 予防歯科通信 156号2016/05/24
ネットや患者さん向けの書籍には
「奇跡の治療法」
「~だけで~が治った!」
「99%の医者(や歯医者)が知らない秘密の~」
「~の治療が受けられるのは当院だけ!」
という情報が溢れていますが、飛びつかない方がいい理由を説明します。
ワコ歯科・矯正歯科クリニックでは
「奇跡の治療法」
「~だけで」
「99%の医者(歯医者)が知らない秘密の~」
「~の治療が受けられるのは当院だけ!」
という、ネットや患者さん向けの書籍の「うますぎる話」は、99%信用しないことにしています。
何故か?
本当にそこまですごい治療法なら、インプラントやレーシックのように(多少のトラブルがあるにせよ)、皆がこぞってやるようになり、儲けたい大企業や医療機器、製薬会社がほっておくはずがないからです。
あやしげな方々は
「この治療法が広まると、病気がなくなって医者(歯医者)が困るから、広まらないように医療業界がグルになって隠しているのだ!」
という言い訳(?)をよくしていますが…
医学の歴史において、麻酔と抗生物質が最も偉大な発見だとされています。
苦痛のない処置を可能にした麻酔と、術後の感染症を劇的に減らした抗生物質。
この二つは、当初は
「そんな魔法のような薬があるわけがない」
と信用されず、初期にはうまくいかない事も実際にあったのですが、とにかく
「誰がやってもほぼ同じ結果が出る」
「劇的な効果がある」
ということで、爆発的に普及しました。
効果があれば、皆がやりはじめるのです。
医者、歯医者、それを取り巻く業界が儲けるために!(ぶっちゃけてスミマセン)
「奇跡の~」「夢の~」と謳いながら普及していないというのは、普及しないだけの理由があるのです。
陰謀などではないのです。
「普及しないだけの理由」
についてはアレコレ考えられますが
「成功率が低い(けど、うまくいった例を過剰に宣伝している」「高価(の割に、成功率が低い)」
「特定のカリスマしか成功しない(プラシーボ効果?)」
などが挙げられるでしょう。
最新の治療法についても、私は歯マニアなのでアレコレ情報を仕入れることは楽しいのですが、実際にワコ歯科で最新の治療法を実施するか、という事については、いきなり飛びついたりせず、続報やほかの先生達の実施状況、書籍等
「トラブルが出ていないかどうか?そのトラブルは避けうるものなのか?それとも何か根本的な問題がある方法なのか?」
というのを見極めてから、実施することにしています。
最新の治療法を行うこと自体を否定するわけではありませんし、実際に効果を上げている事例もあるでしょう。
ただ、私自身は
「医療は科学である。科学というのは、再現性(誰がやってもおおむね同じ結果が出る)のあるものである」
と捉えていますので
「再現性のないものは、あまり科学とは呼べないので、あまりやりたくないなあ」
と考えています。