歯の破折(割れること) 50代男性(2014-0830)の例
歯の破折(割れること) 50代男性(2014-0830)の例
南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
歯の破折(割れること) 50代男性(2014-0830)の例です。
前歯から膿がでるということで来院されました。
写真の黄色い丸の部分から、膿が出ています。
写真の青い丸の部分が、歯が割れている部分です。
神経を抜いた歯には、通常コアという補強材を入れるのですが、コアを入れた部分から歯が割れ、割れた部分にバイキンが入り込んで膿んでいます。
また、全体的に歯周病が進んでおり、赤丸の部分には歯肉縁下歯石(歯肉に隠れた部分についた歯石)が多量についています。
本来、割れた歯は基本的には抜歯になるのですが「いや先生、そこをなんとか」と、抜かないで欲しいという強い希望がありました。
・割れた歯をそのままにしていると、集まったバイキンが原因で歯周病が進む(周囲の骨が溶ける)リスクがある。
・音波歯ブラシ、歯間ブラシでとにかくプラーク(バイキン)を毎日キレイに落とすこと。
・痛みが出たり、大きく揺れてきたら観念して抜くこと。
とお話して、毎月お掃除+チェックに通ってもらっています。
理想的な治療としては、抜いてインプラントまたはブリッジですが、本人が困っていない+そのままにしておくリスクを了解しているのであれば「なにもしない」ことも、選択肢としてアリだと考えています。
医療従事者側から見る理想的な治療と、患者さんの希望が食い違う場合、起こりうる可能性を説明した上で、なるべく患者さんの希望に沿うようにしています。