「歯科医院で歯石を取ると 歯周病が治る(予防できる)」が 正しかったのは、90年前の話。(院長 長崎)
「歯科医院で歯石を取ると 歯周病が治る(予防できる)」が 正しかったのは、90年前の話。(院長 長崎)
JR南武線平間駅徒歩30秒、ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
「歯科医院で歯石を取ると 歯周病が治る(予防できる)」が 正しかったのは、90年前の話。(院長 長崎)
ワコ歯科・矯正歯科クリニックでは
「定期的に歯科医院で歯石を取ると、歯周病の治療(予防)になります」という、歯科医院のサイトによく書いている意見には否定的な立場です。
1930年頃は「歯石そのものが歯周病の原因である」とされていました。
その後、歯科医療の発展と共に「歯周病の原因論」は変化し、現在では、口腔内のプラーク(菌)と、体の細菌に対する抵抗力の拮抗の乱れ、つまり「共生関係の破綻」が歯周病の原因と考えられています。
つまり「歯石そのものは歯周病の原因ではなく、フロス等のプラークコントロールが悪い結果として歯石が溜まっていく」のであって「歯石が多少残っていてもフロス等のセルフケアが適切に行われ、体の細菌に対する抵抗力が高く保たれていれば、歯周病は十分コントロールされるのではないか?」と。
歯石は
「べっとりついているよりは、ないほうがフロス等のセルフケアがやりやすいので、取った方が良い」
「しかし、フロス等のセルフケアが悪いのに、歯科医院で(たまに)歯石だけを取っても、歯周病のコントロールはできませんよ」ということです。
大事な事は、フロスを歯肉の下まで入れて、毎日プラークコントロールを行うことです。
あとは、早寝早起き、適度な運動、十分な睡眠により「体の細菌に対する抵抗力を高く保ち、プラーク(菌)との共生関係が破綻しないようにする」ことかな、と思っています。