予防歯科に関する世間の関心度
南武線平間駅徒歩1分。ワコ歯科・矯正歯科クリニック院長の長崎です。
むし歯予防に関する世間の関心度の話です。
インターネット検索エンジンのgoogleは、検索結果数が表示されます。
ふと思い立って、予防歯科に関したキーワードを検索して、検索結果数を調べてみました。
歯科医院:1,040,000件
歯科医院 予防歯科:669,000件
歯科医院 PMTC:316,000件
※PMTC:歯科医院で、機械を使って歯をキレイにすることの総称。
googleの検索アルゴリズムは公表されていませんが「おおよそ正しいと思われる情報を上位に表示」「カス情報やコピペ情報、社会に対して有害と思われる情報は下位に落とすか、表示しない」のは確かなようです。
つまり、検索結果数は「おおよそ、世間が興味を持っている度合い。あるいは業界側からの情報発信の力の入れ具合の度合い」というわけです。
歯科医院、予防歯科、PMTCの検索結果数は「おおよそ、世間が興味を持っている度合い。あるいは業界側からの情報発信の力の入れ方の度合い」と、とらえることができます。
別のキーワードでも検索してみました。
歯科医院 ハブラシ:577,000件
歯科医院 デンタルフロス:134,000件
歯科医院 歯間ブラシ:126,000件
歯科医院 染めだし:17,900件
ハブラシだけではプラーク(バイキン)は6割程度しか落とせず、デンタルフロスと歯間ブラシを併用してようやく8割くらいのプラークを落とすことができます。
また、プラークは白いので見えづらく、赤く染めだしをしなければはっきりと見ることは出来ません。
なので、私は「ハブラシだけではプラークを落とすことは不可能です。デンタルフロス、歯間ブラシを必ず併用してください。また、プラークを目で見て確認してもらうために定期的に染めだしをします」と患者さんに説明しています。
しかし、検索結果を見る限りでは、デンタルフロス、歯間ブラシ、染めだしに対する世間の興味や、歯科医院側の情報発信は充分とは言えないようです。
虫歯予防に非常に高い効果のあるフッ化物(フッ素)に関しても検索してみました。
歯科医院 フッ素塗布:202,000件
歯科医院 フッ化物洗口:73,400件
歯科医院 ミラノール:3,750件
歯科医院 フロリデーション:2,450件
※ミラノール:フッ化物洗口液の商品名
※フロリデーション:世界で6億人くらいが恩恵を受けている、虫歯予防のためにフッ化物を水道水に入れる方法。
虫歯予防のためにフッ素を歯に塗りましょう、というのは多くの歯科医院で耳にしたことがあると思います。
ところが、フッ素塗布よりも効果+費用対効果の高いフッ化物洗口の検索結果数は、約1/3でしかありません。
※虫歯予防効果で比較すると、フッ素塗布は30~40%。フッ化物洗口は20~50%です。
フッ素塗布は歯科医院で有料(2000円位が多いようです)で、年に3回ほど行うことがよくあるパターンです。フッ化物洗口のランニングコストは、一月あたり100円前後です。
フッ化物洗口の商品名であるミラノール、公衆衛生として非常に効果の高いことが立証されているフロリデーションに関しては、検索結果数が更に一桁減ります。
今後も当院ではプラークコントロールの為にデンタルフロス、歯間ブラシを使ったほうがいいこと。虫歯予防の為にフッ化物洗口、フロリデーションが有効であるという情報を発信していこうと思います。