カリエスブックを読みました( 衛生士 土屋 ) 平間 予防歯科
JR 南武線平間駅徒歩30秒、ワコ歯科・矯正歯科クリニック衛生士の土屋です。
むし歯になるリスク因子を5つに絞り患者さんがとるべき行動についても極力シンプル提案をしています。
Step0 う蝕の削らない治療
う蝕とう窩の違いについて。。。 う蝕は酸によって出来た表面的なむし歯でフッ素を取り入れながら進行を止めていくというプロセスを絶えず行き来する状態。う窩は歯に穴があいてしまった状態です。
う窩になると削らないといけません。そして治療をして終わりではありません。ほっとけばまたむし歯になるリスクは出来ます。。そうならない為にむし歯になる原因、むし歯にならない為にはどうしたらいいのかご理解いただきたいのです。
Step1 バイオフィルム
細菌が歯面に形成するバイオフィルムはう蝕と歯周病の直接的原因になる。ブラッシングとフッ化物の応用でう蝕の進行を止めることができる
放出したばかりの乳歯や永久歯、露出したての歯根面は歯質が弱いのでう蝕になりやすいので特に注意が必要です。
Step2 フッ化物
フッ化物はう蝕の発生を防ぐのではなく、進行を遅らせるもの。
4つの有効な働きがある。。。再石灰化の促進、脱灰の抑制、結晶性の改善、細菌の代謝阻害
10歳以上 1500ppmの歯磨き粉を2センチつけ磨き、口は一度だけ軽くゆすぎ歯磨き粉に含まれるフッ化物がある状態に保つことが重要です。
Step3 糖
細菌は糖がなければ酸を出すことが出来ません。う蝕リスクを下げる為にう蝕になりにくい食べ方をしましょう。
糖を含む飲食は1日4回までに。。。間食ではなくデザートとして甘いものを食べましょう( ^ω^ )う蝕リスクを高めるのは、糖の摂取量よりも摂取回数!!!少量を頻回に摂取するより量は多くても回数が少ない方がよいです。
牛乳や母乳はphが中性に近いためう蝕リスクは低い
ハチミツはう蝕リスクになる
Step4 酸
歯が溶ける原因として細菌が糖を代謝して出した酸によって歯面が溶けるう蝕と、飲食物などに含まれる酸が直接歯面を溶かす酸蝕症があります。
コーラが歯に良くない言われるのは酸蝕症のリスクによるものですね。。。歯に良くない糖と酸を両方含んでますので習慣的に摂取している方の口腔内はプラークが少ないにもかかわらず著しく進行の速いう蝕がみられるそうです。酸性でも活動できるう蝕原性の高い細菌が増え、口腔内がう蝕になりやすい環境へと変化するため。
リン酸、クエン酸は強いキレート作用を持つ為酸蝕能の強い酸なのでそれらが含まれる飲食物の習慣的な摂取は避ける( 酸味料、柑橘系果汁、◯◯酸、クエン酸などの表記に注意 )
酸蝕で脱灰の進んだ歯は時間をおいて歯を磨いても摩耗が生じる
酸性のものを飲食した後に行うこと。。。重曹溶液、フッ化物配合洗口液で洗口、チーズや無糖ヨーグルト、牛乳などの乳製品を取るといいそうです。
Step5 ドライマウス
ドライマウス( 唾液の減少 )は最大のう蝕リスクです。
唾液は口腔内でう蝕から守るべく、摂取した糖を洗い流す、酸性になったphを中性に戻す、脱灰した歯面の再石灰化を促進するなどさまざまな役割を担っています。
ドライマウスで最も多い原因としては薬剤の副作用になります。
口が渇いても甘い飴はなめないでください。。。糖はう蝕の原因になりますのでキシリトールなどのあめやタブレット、ガム( 酸や果汁パウダーが含まれていないもの )がオススメです。
カリエスコントロールには食後すぐの歯磨きやフッ化物配合の洗口液が有効です。
個人によるセルフケアがとても大事ですが、なんで重要なのか知識を得らないと長続きしないと思います。少しでもご理解のお手伝いになればいいな。。。と思います(o^^o)